三段リーグを勝ち抜いたお二人の会見が、将棋だけでなく言葉の面でも印象的でした。國井勝太新四段の大きな目標とユーモア、そして渡邊晴磨新四段の率直な受け答え。今回は、その見どころをご紹介します。
動画で見る、新四段お二人の昇段会見
出所・紹介動画:大胆発言連発!國井新四段の昇段会見が面白すぎました…(元奨励会員アユム)
この記事は会見の見どころを要約したもので、全文の文字起こしではありません。発言の前後関係や実際の口調は動画でご確認ください。
「タイトルも3つも4つも」――昇段直後から大きな宣言
記者の質問:目標とする棋士と、プロとしての目標は?
「高校生で棋士になったからには、タイトルも3つも4つも取っていかないといけないと思っています。」
まずは一つ、ではなく三つも四つも。昇段会見でここまで言い切るのか、と驚かされる発言です。しかも、國井新四段の言葉はそこで終わりません。
「最近、若くして棋士になった人はあまり勝っていないので、私が新しい風になります。」
同世代の棋士にも踏み込んだ、かなり強気な言葉です。ここは当ブログによる若手棋士の成績評価ではなく、國井新四段ご本人の発言として紹介しています。大きく出たからこそ、これからの対局を見届けたくなる会見でした。
「将棋大賞と新人賞を総なめしたい」――冗談ではなく本気
記者の質問:新四段1年目の具体的な目標は?
「将棋大賞と新人賞を総なめしたいという思いがあります。」
新人賞を目指す、だけでも意欲的ですが、出てきたのは「総なめ」という言葉。さらに、冗談ではなく本気の目標であり、実現できると思っていると続けました。単に会場を笑わせるための大言壮語で片付けられないところが、この会見の面白さです。
「イメージしたことはだいたい叶えてきました」
記者の質問:藤井聡太名人や伊藤匠二冠と戦う将来像は?
「自分は、イメージしたことはだいたい叶えてきました。」
國井新四段は、和服で戦っている自分の姿がすでに頭の中にあり、実現できると信じていると説明しました。強い相手と戦えたらうれしい、という控えめな答えではありません。将来の自分への確信が、言葉の端々から伝わってきます。
将棋で目標とする棋士はいない。でも解説は師匠のように
國井新四段は将棋に関して目標とする棋士はいないと答える一方、解説では師匠のようになりたいと話しました。盤上での強気な目標と、解説でファンを楽しませたいという思い。その両方が見えるのも印象的でした。
渡邊新四段も、目標とする棋士は特にいないと率直に回答。奨励会では自分と将棋のペースが合う人がいなかったと説明し、将来はタイトルに挑戦できる棋士になりたいと語っています。
引用の出所:本記事冒頭の動画で紹介した昇段会見。國井新四段の目標・将来像についての発言を短く抜粋しています。質問は要旨のみです。実際の口調と前後のやり取りは動画をご覧ください。
藤井聡太六冠との「名前の共通点」で自己紹介
國井新四段が自己紹介で取り上げたのは、藤井聡太六冠とご自身の名前の響きでした。母音が同じになるという覚え方を紹介し、将棋ファンに名前を印象づける工夫を見せています。
会見では、藤井六冠にもこの話をして笑ってもらえたというエピソードを披露しました。プロ入り直後の緊張を隠さず話しながら、こうしたユーモアも出てくるところに、人柄が感じられます。
國井新四段は武蔵高校、渡邊新四段は立教大学
学業について尋ねられると、國井新四段は武蔵高校の3年生、渡邊新四段は立教大学法学部の4年生だと説明しました。今回の動画では、この組み合わせを「高偏差値会見」として紹介しています。
ただ、注目したいのは学校名だけではありません。学業と並行しながら厳しい三段リーグに向き合い、プロ入りをつかんだお二人です。進路についても率直に話しており、将棋を仕事にする節目ならではの現実的な悩みが伝わってきます。
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大きな目標の裏にあった、前期の悔しさ
今期の成長についての質問に、國井新四段は前期に昇段を逃した悔しさと、その後に身についた粘り強さを挙げました。1局目に負けても2局目で立て直すことや、苦しい将棋を逆転することが増えたという説明です。
最終日の決定局については、渡邊新四段も國井新四段も、途中では苦しいと感じていたと振り返っています。結果だけを見れば昇段の二文字ですが、その直前まで簡単ではなかったことが分かります。
三段リーグの結果と、これからのお二人に注目
國井新四段の自信に満ちた発言を、今後の対局と重ねて見ていくのが楽しみです。渡邊新四段がプロの舞台でどのような将棋を見せるのかにも注目したいと思います。
アイキャッチはAIで作成した國井新四段の似顔絵です。