定跡講座 先手早石田 その5 両天秤の△14歩

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さて、前回まで▲75歩に△42玉で対抗する形を詳しく調べていたが、どうも▲39玉型で端桂を含みにしてくる戦法が有力で居飛車が苦労させられている印象だった。


             第一図
そこで、プロの実戦でも△42玉に代えてこの第一図の△14歩が増えている印象だ。
ここから▲16歩と受けると後手は△54歩(のちの▲55角を消す)と突く。そこで仮に▲78飛なら△88角成▲同銀△45角で後手良し。▲85角には△84歩▲63角成△52金右▲64馬△62飛がある。そこで先手はいったん▲66歩と突く。(▲68飛は△88角成から△22飛と対応し、左銀を64に持っていけば後手の作戦勝ちとなる。)下の第二図で次の手が面白いので少し考えてみて欲しい。

             第二図

ここで△44角!が面白い手。狙いは△22飛の向かい飛車。以下▲78飛△22飛と進展したプロの実戦例もある。その将棋は以下、第三図までと進展して先手が▲37銀と後手の軽い形を咎めようとしたものの、次の一手で早くも後手が有利になってしまった。


            第三図

正解は・・・
△35歩。▲同歩△同角に▲48玉のような受けだと△26歩!からの強襲が成立する。
実戦は△同角に▲65歩△57角成で、後手良しとなった。

上記のような手順を踏まえて、藤井九段―村山七段戦が指された。それが下の第四図。


             第四図

まさに「丸山ワクチン」といえる受け方。手順は、△14歩に▲78飛△88角成▲同銀△32銀。△14歩で相振りを見せつつ相手の指し手によって機敏に居飛車にシフト。以下、何気なく玉を囲い合うが、第五図、13手目の▲38銀がなんと敗着。後手に決め手があるので少し考えてみて欲しい。


            第五図

正解は・・・
△28角。以下▲74歩△同歩▲55角△33桂▲82角成△同銀▲18飛の第六図で
一見後手がハマっていそうだが、実はハマったのは先手の方だった。おわかりだろうか・・・。


           第六図
正解は・・・
△17角成!!これで決まっている。以下、▲同桂△16歩で桂・飛を食いちぎる手を見せて後手優勢。先手も▲13歩から▲46角とせめてもの反撃を見せたが構わず攻めきって後手が快勝となった。

という訳で、13手目の▲38銀は成立せず、▲38玉と寄って駒組を進めることになるのだが以下高スペックPCでソフトに対戦させてみたところ、△62銀▲74歩△72飛▲46角△44歩▲77桂(第七図)と面白い進行をたどった。


           第七図

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以下、△92飛▲73歩成△同銀に角を切って▲74歩!で決まったかに思えたが、△72飛でいい勝負のようだ。以下は▲82銀!△同飛▲73歩成△81飛▲65桂(第八図)と進んだが、ここで渋~い受けの好手があった。


            第八図

正解は・・・
△71飛。歩切れを正確に突いている。ここから後手のペースになり、最後は第九図のカッコいい決め手が出て後手の勝ちに終わった。(以下▲48金直△69銀!▲59金に△25角打!で決まり。)


             第九図

何れにせよ、今後先手は角交換で手得&端に2手かけて出遅れた後手の駒組を徹底的に咎めるような速攻を見せてくるのではないかと思う。きりが無いので今回はこの辺にしたい。長~い文章になってしまいましたが、ここまでご覧頂いてありがとうございました。今後とも宜しくお願いします。

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