2017年 名人戦第一局 佐藤天彦名人 VS 稲葉陽八段

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第75期名人戦は振り駒の結果、先手が佐藤名人、後手が稲葉挑戦者でスタートした。局面は下図(第0図)の横歩取り最新形へと進む。ここで▲33角成△同桂▲24歩△34銀▲23角は無理攻めとされているが、高性能PCでソフト検討させたところかなり有力とのことだった。

以下の進行例は△同金▲同歩成△25歩▲36飛△35歩▲33と△36歩▲34と△84飛▲38銀・・・という感じ。後手が大駒4枚を独占する面白い将棋になる。
実戦は上図から▲15歩。端攻めを含みにした手で非常に有力な形だ。以下後手は△24歩と受け、先手は玉を固め、狙いの端桂を跳ねて第1図の恰好になった。ここで先手に攻めを繋ぐ好手順があった。


第1図の△25歩の局面でソフト評価値は先手+150。ここで佐藤名人は▲36飛としたが、ここでは▲同桂!があった。角交換から△24歩で桂がタダ死にのようだが以下▲75歩!△25歩▲86飛△85歩(飛交換は陣形の差で先手良し)▲36飛が次の▲24歩と▲74歩を狙って厳しい。以下△24桂に▲35飛と浮いて△44角なら▲32飛成~▲74歩で先手良しがソフトの見解。実戦は▲36飛以下
△35歩!▲同飛△26歩! 
が妙手順で一遍に後手優勢となった。稲葉八段は常に深い読みの裏づけを基に思い切りよく踏み込む棋風で、こういう手は絶対に逃さない印象がある。
対して▲28歩でははっきり苦しい(と言っても評価値はー300程度でまだまだ粘れる局面だった)ので、第2図の▲25飛と指したがここで決め手があった。


第2図から△85桂!が決め手。これで名人を争うレベルの者同士の戦いとしては将棋が終わってしまった。▲33角成は△同桂▲26飛△44角がある。本譜は▲66角と苦し受けだが、△同角▲同歩に△34角が決まった。そこから数手進んで第3図。▲同とに対して恰好いい決め手があった。


第3図で△55桂!が決め手。▲同歩なら△67角成~△89角▲57玉に空いたスペースに△56金で詰む。実戦は△55桂を見て佐藤名人の投了となった。

本局は稲葉挑戦者のいいところばかりが出た将棋となった。ハマった時の稲葉八段には誰も勝てないと思う。次局以降、名人も巻き返してくると思うので引き続き熱戦を期待したい。

【解説動画:ロングバージョン:14分40分】
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【解説動画(競馬実況風)ショートバージョン:3分35秒】
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