渡辺明竜王 VS 豊島将之八段 

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羽生善治王位への挑戦権を懸けた第58期王位戦挑戦者決定リーグ白組
先手:渡辺明竜王
後手:豊島将之八段
戦型:角換わり

豊島将之八段といえば昨期念願のA級昇級を決め、5月7日に行われた対局で非公式戦とは言え藤井聡太四段に快勝した乗りに乗っている棋士だ。
渡辺竜王が二冠王の意地を見せるか、豊島八段が意地を見せるかという構図となって第1図。後手が右銀の位置を決めない工夫をしており先手としても慎重な駒組みが求められている。後手は棒銀、早繰り銀、腰掛け銀の余地が残っている。豊島は藤井四段相手にも似たような陣形から早繰り銀にして快勝している。


第1図から△73銀ととうとう銀の形を決めた。対して▲56銀△84銀と後手は棒銀を明示。先手は▲65銀!と強気の受けを見せて早くも盤上に火花が散った。

以下、7筋で歩交換が行われ第2図。先手としては銀を繰り替えて手厚い陣形を作った。対して後手も△73銀~△74歩と銀の繰り替えを狙ってじっくりとした将棋になった。


以下持久戦になって第3図。先手は攻め駒不足を右金の活用で補う方針だ。
対して後手は一歩持って迎撃の構え。elmoの評価値は「いい勝負」。豊島サイドから見ると後手番でこの局面になればまずまずといったところか。


第3図から▲45歩と果敢に仕掛けた。以下△同歩に▲56金!と世にも珍しい「腰掛け金」の攻めになった。elmoの評価値的にも、この攻めは成立しているようだ。後手は△69角と敵陣深くに打ち込む。対して先手が▲24歩の突き捨てを入れて第4図。同銀か、同歩か悩ましいところだが。


豊島の指し手はなんと△36角成!!
非常に怖いところだが、これで受けきっているとみている。
この一手で評価値は一気に後手に触れた。以下、▲23歩成△同金▲25桂と怖い攻めが続くが、△44銀!とソッポに逃げて大丈夫とみている。以下、▲13桂成!△同玉(同香なら▲11角)▲32角に△27歩がピッタリで、完全に先手切れ模様になった。
そして第5図。後手玉の逃げ道をふさいでまだまだに見えるがここで素晴らしい手があった。

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第5図で△41飛!が華麗な決め手。馬を助ける適当な手段がない。
以下、泣く泣く▲55馬だが△同銀で大駒がすべて後手に行ってしまった。以下は▲同金に△37角と追い打ちをかけて、数手で後手が勝ち切った。

「豊島?強いよね?」のフレーズに恥じない見事な勝ち方だった。果たして挑戦権をつかみ取れるかどうか、今後の動向に注目したい。

棋譜並べ動画は こちら (11分)

忙しい人のための棋譜並べ動画は こちら (3分)

 

 

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