第75期名人戦 佐藤天彦名人 VS 稲葉陽八段 第4局

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昨日の記事は こちら (2日目お昼まで)

さて、上の記事から△84桂に▲99玉とアナグマに囲いつつ△75歩▲同歩△76歩を避け、△34歩と打たれた局面。ここで角をどこにひくかな?と思ってみていたらなんと・・・


何と上図で▲44角!これにはびっくりした。ソフトで検討すると「最善手」と出るので二度びっくり。信じられないが△同銀▲同歩となった形が次の▲75歩~▲54角を狙っていたり先手玉がとても固かったりするのでそうなのか・・・と無理矢理自分を納得させた。といっても、駒得が大きく若干後手有利。先手としても、若干不利を承知の勝負手だったのだろう。

進んで第2図。名人が△76桂▲同銀△49角と思い切った攻めに出たところ。ここで先手に勝負手があったようだ。


本譜は▲48飛△76角成▲77銀△54馬と自然な進行だが名人の馬が手厚く、後手のリードが広がった格好になった。ここは▲58飛!と回る勝負手があったようだ。以下一例としては△57歩▲同金△69銀となって怖すぎる格好だが、そこで▲67銀打と頑張り、△58角成▲同金△78銀成▲同銀△79金▲87銀引△29飛▲88銀打・・・と永遠に受け続ける展開になる。こうなれば評価値はほぼ互角。先手もまだ十分戦えたようだ。ただ、とても恐ろしくて選び辛い順だと思う。本譜に戻って第4図。挑戦者が48の飛を▲47飛と移動し△59銀の筋を消しつつ飛を横に使う面白い手を指したところだが、名人の次の一手が素晴らしかった。

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上図から△33桂。これが格調高い手だった。意味は次に△56銀~△45桂とさばくということ。本譜もこれが実現し、最終的には21の桂が57まで出世することになった。とても感動させられた手だった。続いて第5図。挑戦者の鋭い勝負手が飛んだところだったが、ここで名人が手厚い一着を放つ。


上図から放置すると▲75歩△同歩▲83角のような筋が気になるが、
△84銀と埋めたのが好手。これで先手から思わしい手が無い。△33桂と言い、△84銀といい、名人が落ち着いた手でリードを広げていく。そして着実にリードを広げて第6図。名人が決めに出る。


ここから△同馬▲同銀△67銀!が鮮やかな寄り身。清算して△87銀と打てばほぼ必至だ。△67銀に▲87銀打と根性の受けを見せたが、いくばくもなく名人が寄せ切った。
これで名人戦は2勝2敗のタイ。ここからの「三番勝負」でどちらが勝つのか、目が離せない。

 

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