藤井聡太四段の連勝はどこまで続くのか 今後の相手を徹底検証

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レーティングは こちら のサイトを参考にさせて頂きました。
対局者が不明な棋戦は、(未定)と注釈をつけてレーティングが一番上の相手が出てくると仮定して調査しました。

※対戦相手の推定レーティングは5月18日現在です。
藤井四段のレーティングはまだ対局数が少ないため参考にできませんが、実力レーティングは既に10位以内と推定しています。

次戦:5月25日 近藤誠也五段 竜王戦6組決勝(持ち時間5時間)
現在レーティングは30位程度。
寸評:デビューからの通算勝率は7割超え。王将リーグ入りして豊島、羽生を破った実績も。かなり厄介な相手であるのは間違いない。

対局日未定:森内俊之九段 NHK杯(持ち時間10分)
現在レーティングは40位程度。
寸評:永世名人資格保持者。突然のフリークラス転出宣言は将棋界にとって大サプライズだったが、実力は未だにAクラスか。森内九段にトーナメントプロとしてのモチベーションがどれだけ残っているかも重要な要素かもしれない。
また、早指しなので不確定要素が多く、勝敗がどちらに転ぶか全く読めない。

対局日未定:都成竜馬四段(未定) 加古川清流戦(持ち時間1時間)
現在レーティングは50位程度。
寸評:新人王獲得経験あり。持ち時間も短く、非常に危険な相手。
ゴキ中超急戦における「都成新手」の発案者でもある。
 
対局日未定:佐々木大地四段(未定) 新人王戦(持ち時間3時間)
現在レーティングは50位程度。
寸評:好成績を修めてフリークラスを脱出し、C2昇級が決まった。NHK杯でも丸山九段を倒して非常に勢いに乗っている相手。全く油断はできない。

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対局日未定:澤田真吾六段  王将戦(持ち時間3時間)
現在レーティング10位程度。
寸評:今期王位戦リーグ白組にて4勝0敗。挑戦者決定戦進出が濃厚。
言うまでもなく最強の相手。この壁を破れるかどうかで、連勝記録だけでなく
今後の棋士人生も決まってくるかもしれない。

対局日未定:澤田真吾六段 棋王戦(持ち時間3時間)
同上。澤田六段との2連戦は、28連勝の記録更新の大きなヤマ場になりそうだ。

以上、直近で当たる対戦相手についてまとめてみた。相手もかなり強敵揃いで、いつ誰に負けてもおかしくないような状況だ。ここまで来るのにかなり劣勢に追い込まれた将棋もいくつかあった。(大橋四段との新人王戦(評価値マイナス1000くらいまで追い込まれていた)、竹内四段との加古川清流戦(竹内四段に、指せれば形勢を決定付けられるレベルの妙手順があった)、千田六段とのNHK杯(途中は苦しかった)、などなど・・・。まあ、そうしたギリギリの状況で積み上げるからこそ連勝記録というのは価値がり、皆が注目するんだろうなとも思う。18連勝の現時点で既に将棋界歴代7位という大記録である。もうここまで来たら何とか連勝を29まで積み重ねてほしいと願うばかり。

藤井聡太 VS 竹内雄吾 デビュー18連勝なるか

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第7期加古川青流戦トーナメント戦
戦型:ゴキゲン中飛車 VS 角道不突型左美濃急戦
対局日:2017年5月18日

各道を開けずに右銀を繰り出していく形は「居合抜き超速」と言われていることを最近初めて知った。もちろん形自体は知っていましたが。いいネーミングセンスだと思う。さて第1図。先手のゴキゲン中飛車に対して後手は左美濃+超速といった構え。


第1図での評価値は後手プラス50位で僅かに後手寄り。藤井四段も当然知っていての採用だろう。要するにソフトは第1図で先手の得は既に消えている、と判断している。そんな事言ったら中飛車がそもそもダメってことになるじゃないか…本当に恐ろしい時代になったなぁ…。


進んで第2図。▲65歩~▲57銀と積極的に繰り出していった手に対し、後手は△14歩、△34歩、△44歩で端に角を活用する含みを持たせつつ▲54歩~▲44角の筋を消す無駄のない駒組み。あとは機を見て仕掛ければよい。と思っていたらここで早くも△64歩。良さを求めにいった。以下、▲68飛△62飛から妥協のない攻防で第3A図と進展した。


ここで△57桂成▲同金△73銀打!が恐るべきソフトの推奨手(第3図)。定跡になるかもしれない。


非常に指し辛い手だが、こうなれば後手やや良しだったようだ。以下▲65桂なら△94歩▲73桂成△同銀▲62飛成△同銀。後手の左美濃が固い。私事だが第3図の前後を指定局面にして何局か友人と指してみることになっている。藤井四段のことだから、まさかここまで研究していたのか!?と寒気がしたが本譜は第3A図から△63飛。なんだかちょっとホッとした(笑)ただ、形勢はここで先手に少し傾いたようだ。以下△13角▲69飛△14歩に▲68角とぶつけて先手好調。後手は角打ちのキズが多く交換しづらい。やむない△22角に▲67金が力強かった。(第4図)


放置すれば▲56金~▲59角~▲65銀と取られてしまう。竹内四段の実力、才能が発揮された金の使い方で藤井四段の18連勝に黄信号が灯ったか。第4図から△54歩▲同歩△45歩と勝負手を放つが・・・

第5図と進んで、はっきり先手がリードした格好になった。以下△52歩なら歩切れを突いて▲85桂!が絶妙手(かなり指しづらそうな手だが・・・)で先手プラス600点といったところ。。86角の活用が厳しい。本譜は△55歩と頑張って次の△54金を見せたがやはり▲85桂!が絶妙手※本譜は▲65桂(というか10年に1度くらいの絶妙手順と言われてもおかしくないレベルですね(笑))以下、次の▲86角が厳しいので△33角と上がり▲86角に△22玉と逃がすが、そこで▲73桂成!△同銀▲55銀!というスペクタクルな手順(第6図)があった。


△57桂打なら▲同金△55角に▲67金がピッタリ。放置すれば▲66歩から桂を取って完封ペース。ただ、85桂とソッポに跳ねて桂をタダ捨てするような絶妙手順を一体人類の誰が指せるというんだ・・とあまりのソフトの凄さに呆れてしまった。

ということで本譜に戻りたい。▲65桂 も自然な活用で、全然悪い手には見えない。▲85桂が人間が指したら「10年に一度級のミラクルな手」というだけだ。ここで先手のリードは無くなり局面は全くの五分に戻った。冷静に考えて、▲85桂はイレギュラーな手なので竹内四段がチャンスを逃したというよりは藤井四段の勝負術が功を奏したと捉えるべきだと思う。そこから互角に推移していって第7図。△66歩で後手リードしたかに見えるが、ここで先手も魅せる。


上図から▲77角が華麗な返し技。対して△65桂と打ったが、そこで▲63歩成!△77桂▲53桂!なら先手の攻めが1手早く有利だったようだ。ただ、早指しでそんな数時間考えて思いつくかどうかという手を指すのは酷というもの。むしろ追いつかれて焦りそうなところで粘り強く指していった竹内四段の強さをほめたたえるべきだと思った。局面は進んで第8図。厳しい角打ちだがここでまた竹内が根性を見せる。

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第8図から▲65飛!が好手。以下△46歩に▲66飛△同飛成▲44金!△同金▲53角△42飛▲44角成~▲53角△42飛▲54桂と華々しい攻防が続く。形勢はなんと、これだけやってもまだ互角。すばらしい熱戦になった。そして第9図。先手にビッグチャンスが訪れていたが・・・


第9図は端をついたところだが、藤井四段の力を考えると信じられないミス。ここで▲41金△同銀▲52金△51歩▲41金△同玉▲22金(詰めろ)△31金▲63歩成△22金▲52とと龍を抜けば先手がはっきり優勢だった。本譜はそれを逃し、再逆転。先手の攻めが徐々に切れ模様になっていき、第10図。
※5月19日追記)△31金 では △54角!という受けの妙手があって互角でした。検討不足をお詫び致します。ソフトで30秒程度考えさせてようやく出てきた手でした。藤井四段には見えていたのでしょうか…。


ここで△42歩ではっきりした。32成香では届かないので▲52と△43銀▲51ととしたが、△55角と遊び角が急所に働いてきてどうしようもない。以下、第10図までと進んで竹内投了。

そして藤井のデビュー以来公式戦18連勝が決まった。
本局に関しては早指しいうこともあり、いつもの正確無比な指し回しではなく二転三転の末の怪勝という形だった。ただ、竹内四段の剛腕が一方的な勝利を許さなかったという点は大きいと思う。
見応え満載の素晴らしい将棋だった。

この将棋の棋譜並べ動画は こちら

 

 

 

カンタン!?「藤井聡太」の作り方レシピ

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藤井聡太四段は現在デビュー17連勝、炎の七番勝負でも棋聖戦に挑戦が決まった斎藤七段をはじめとする若手強豪達やタイトル戦経験豊富な現役A級の深浦九段、名人経験者の佐藤康光九段、果ては羽生善治三冠王まで倒してしまいました。既にこの14歳の時点で棋界トップクラスの実力を持っていると言い切って過言ではないでしょう。しかも未だに進化の余地を大いに残している。恐らくは将棋界に名を残す存在になっていくことでしょう。

さて、そんな藤井聡太四段を超える逸材は今後将棋界に出てくるのか。
私が思う答えは「YES」です。今回は「藤井聡太」の作り方レシピをご紹介していこうと思う。※私にはなれません(笑)

【カンタン!?藤井聡太の作り方】

一、まず将棋が大好きな小学生以下のお子さんを用意します(情熱があれば中学生以上でも可)

二、初段までは愛情を持ってマンツーマンで指導します。その際、将棋が嫌いにならないように褒めまくりましょう。負けても将棋が嫌いにならないように上手く指導しましょう。初段まで行く方法は下のリンクをご参考にして下さい。

初心者が最短で初段になるための方法

三、初段になったら将棋ソフトの使い方を教えましょう。PCのスペックはcorei7、7700k以上がいいでしょう(PCショップに入って、「この店にある一番性能のいいPCを下さい。金に糸目はつけません」といえば大丈夫です)。PCを購入したら、最強のソフト(現在ならelmo)を導入しましょう。「将棋倶楽部24」も将棋ソフトと一緒に始めて、一日3局位指すようにしましょう。

四、定跡書をたくさん買ってあげましょう。戦法は現状、振り飛車がソフトに苦戦を強いられていることを考えると居飛車党が有利だと思いますので
・向かい飛車対策本
・三間飛車対策本
・四間飛車対策本
・中飛車対策本
・横歩取り対策本
・角換わり対策本
・矢倉対策本
等々、居飛車党が相対すると思われるありとあらゆる戦法の本を買ってあげましょう。それをソフトで検討し、本に載っている手でおかしいところがあればすかさず正解手順を本に書き込みましょう。
多分そうした要領で50冊分くらいの知識を蓄えれば十分プロと渡り合えるようになると思います。あ、私には無理です(笑)

五、定跡を頭に叩き込んだら、次は詰将棋です。先に詰将棋でもいいかもしれません。とりあえずは「技巧」が解けるようになるまで訓練させましょう。毎日訓練していけばきっと解けるようになるでしょう。大丈夫、一番難しくてもほんの100手詰くらいです。変化手順合わせて300手分くらい読めるようになれば簡単に解けるようになります。 ※私は30手程度の詰将棋でも辛いです(笑)

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六、四~五の途中あたりで、将棋倶楽部24で五~八段レベルに達すると思います。そうしたら、奨励会を受験させてあげましょう。もし四~五がすべて完了していれば、他の受験生が可哀想になるくらいあっさり受かると思います(笑)

七、あとは自動的にプロになりますので暖かく見守りましょう。思春期の多感な時期に入るので、将棋に飽きたり嫌いになったりしないよう、家族全員で上手くバックアップしましょう。

八、三段リーグ卒業と同時に伝説が始まります。当然、ご家族もマスコミからのインタビュー攻勢にさらされたりTV出演に追われることが予想されます。予め受け答えの練習をしておくといいでしょう。上手くいけばあなたも人気者に・・・?

こんな感じです。如何でしたでしょうか?
小学生以下で将棋が好きなお子さんをお持ちの方は、明日から早速トライしてみましょう。

※本記事は何の根拠もないすべて筆者の妄想による記事です。決して参考にしないようにお願いします(笑)。「初心者が最短で初段になる方法」だけは私が実際にやった本物のやり方です。

 

 

 

デビュー17連勝なるか?藤井聡太四段 VS 西川和宏六段

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第67期王将戦一次予選
持ち時間各3時間
戦型:先手中飛車 VS  後手超速
先手:西川和宏六段
後手:藤井聡太四段

棋譜並べ動画は こちら 

第1図。角道も開けずにいきなり△75歩と開戦するのが後手超速のキモ。
元々はソフトの発案で、有力さに気づいたプロがこぞって採用するようになった。第1図では▲同歩、▲67銀ともに有力だが本譜は▲同歩。


仮に第1図▲67銀なら△64銀で、そこで更に1、▲75歩と2、▲65歩に分岐。この辺は変化も多いところで、動画の中で解説しているが1、▲75歩なら△同銀▲68角△86歩▲46角の要領でさばく。2、▲65歩なら△76歩▲同銀△75歩▲64歩△76歩▲95角△64歩▲73銀という要領で戦う。何れもソフト評価値は若干居飛車良し。
本譜は第1図から▲同歩△64銀▲65歩(同銀なら▲67銀)△75銀▲54歩△同歩▲同飛と進展して▲55角を狙っていった。これもソフトの評価値は恐ろしいことにわずかではあるが居飛車側に触れている。
進んで第2図。


西川六段の指し手に大きなミスがあったようには到底思えないが、第2図の△87歩の局面でソフト評価値は+300程度で大きく後手に振れた。以下は▲64歩△88歩成▲77銀成△同銀▲同桂に△45銀打と飛車角両取りがかかり、見た目にも後手ペースがはっきりしてきた。
そして第3図で▲63歩成に対して恰好いい手が出る。


上図で△47銀成!が流石の手だった。▲同玉は△74角でと金を抜かれて厳しいと見た西川六段は▲28玉と鬼辛抱だが、流石に角損ではまずそうだ。
それでも進んで第4図となってみると、先手陣は好形で駒損とはいえ攻めがつながりそうだが、またしても後手に好手があった。

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上図から△同金が正確な応手。この手以外では飛車の横利きが止まっておりまぎれるところだった。以下▲同金△同飛となって非常にスッキリした形になったうえ、遊んでいた飛車が活用できた。以下、右辺からと金ににじりよられながらも先手が必死に粘って第5図。▲63角が次の▲41角成~▲23飛成と▲52とを見せてうるさそうだが。


第5図で△31金がまたまた正確な手。以下▲54金△58と寄▲55金△49とで
はっきり後手の勝ちが見えてきた。そして第6図。華麗な詰みがある。


第6図から△88飛成▲58歩に△38金!!と打ち込んだところで先手の投了となった。以下、一、▲同銀なら△39銀▲同玉△48金▲28玉△38金▲18玉に△28金と押し売りして、▲同玉に△58竜で▲38銀(角)なら△39銀だし▲38金なら取って△47と以下簡単に詰む。二、▲同玉なら△47と▲28玉△39銀▲同玉△38金以下詰み。
圧倒的な内容で、これでデビュー以来公式戦17連勝となった。次の相手は澤田六段と強敵だが、ここであっさり勝つようなら王将リーグ入りも十分見えてくる。

 
藤井聡太関連記事は こちらから 

 

藤井聡太四段対大橋貴洸四段 第48期新人王戦2回戦 レビュー

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第48期新人王戦二回戦
先手:大橋貴洸四段 
後手:藤井聡太四段
戦型:角換わり▲58金型VS△62金型

後手の藤井四段がやや作戦勝ち模様の駒組だったが、仕掛けのチャンスを見送ったため逆に大橋四段に鋭く仕掛けられて第1図。
△45歩に対して、次の攻めが鋭かった。

上図から▲同桂!が強手ではっきり先手がペースをつかむ。
以下△同桂▲53角成△42角にじっと▲26馬と引き上げて先手が良さそうだ。以下も順調に先手がリードを広げて第2図。ここでは後手がはっきり悪いが、藤井四段の指した次の手が凄かった。


上図から△28成銀!▲75銀にも△22玉。苦しい局面でじっと手渡し。
まるであの初代七冠王の全盛期を見ているような指し回しだ。28成銀は一番驚いた一着だった。以下、大橋四段は緩みなく攻めて第3図。ここで決め手級の1着が出る。

上図から▲86香!が好手。△85歩なら取って▲72馬だ。実戦は△83桂とまたしても辛い辛抱を強いて、このまま先手が押し切りそうなムードが濃厚になってきたが・・・第4図で事件が起こる。


上図から▲93桂成!△同角▲94歩(第5図)が一見すると妙手順。桂を犠牲に角を殺して先手必勝、と思えたが違った。絶妙の切り替えしがあったのだ。

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第5図で△84角!!!がお返しの妙手。▲同香なら△85桂▲98歩△64香が厳しい。実戦は角を取れずに▲54銀だがこれでは完全に流れがおかしくなった。▲54銀では▲74銀と85桂を封じておけばまだわずかに先手リードだった。一度逆転すれば藤井四段の終盤力は歴代最強レベルだ。瞬く間に勝勢を築き、第6図で華麗な寄せがある。


第6図から△95桂打▲78玉△77歩!▲同金△87金▲同金△同桂成▲同玉△95桂と華麗に詰まして後手の大逆転勝ちとなった。大橋四段としては第4図の▲93桂成さえなければ・・・という無念の一局だったかもしれない。この将棋が、藤井四段のデビュー以来の連勝の中で今のところ一番危ない将棋だったと思う。

 

 

 

 

 

藤井聡太四段 VS 所司和晴七段 竜王戦6組レビュー

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戦型:角換わり48金型 VS 52金型
先手:藤井聡太四段
後手:所司和晴七段
竜王戦6組


第1図、藤井四段がいつものように(?)▲45桂ととんだところ。
以下△22銀には▲24歩・・・ではなく、▲26角と打つのが△65歩、△54銀、△52金型に対する定跡。▲26角で後の端攻めを見せつつ桂取りを防ぎつつ壁銀を固定してやや先手良し、がソフトの見解。定跡も短期間で恐ろしく進歩した。以下、端を攻める先手に後手が8筋から反撃して第2図。大迫力の攻めで後手良しにすら見えるが、次の手が流石の受けだった。


第2図から▲88香が好手。後手も△83香と返すが▲85香△同飛に▲86歩がまた強い受け。以下、第3図となって先手が逆に7、8筋の制空権を奪ってしまった。そして△87歩の垂らしに▲88歩で完封かと思いきや、後手の勝負手が飛ぶ。


第3図で△98銀!が後手の強烈な勝負手だった。これは取るしかない。以下、△18香成を一旦利かして△98桂成で第4図。次の△88歩成と△54香が厳しく先手ピンチにも見えたが、ここからの切り込みが圧巻だった。


ここから▲33角成!△同桂▲53角成!が凄い踏み込み。ただでさえ危険そうなところに駒を渡して大丈夫か?と思ってしまうが、この時点で読み切っていたのかもしれない・・・そして罠だらけの第5図へ。▲42竜で勝ちに見えるが。


第5図で▲42竜で勝ちに見えるが、それは△88歩成▲69玉△87角▲78銀△同角成▲同金△同と▲同玉△87銀!▲同玉△85飛で先手玉が詰んでしまう。
この罠を見切って▲51金が正確な手で、これで先手が余している。以下、第6図。ここからは実戦詰将棋だ。

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第6図から、▲13銀△33玉▲22銀打!△同金▲同銀生△同玉▲31銀!まで先手勝ちになった。華麗な詰将棋のような手順だ。以下は△同玉に▲41竜△22玉▲32金で詰む。
所司七段も的確な反撃や強烈な勝負手を繰り出したものの、藤井四段が圧倒的な力でそれを封じ込めたという印象だった。

 

藤井聡太 VS 金井恒太 デビュー15連勝なるか

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今回は、藤井聡太四段 VS 金井恒太六段の
竜王戦6組準決勝の模様をお伝えしたい。
戦型は後手左美濃急戦 vs 先手矢倉で第1図のようになった。一見とても自然な進行だが、実はソフト評価値は後手+200と既に差のついた局面で、最近は先手がこの局面を避ける傾向にある。


第1図から先手は玉を深く囲いつつ桂を活用、後手は金を繰り出していって第2図、△75歩まで。先手玉はいかにも愚形だがどこかで▲68銀左が頻出手筋で、角筋も通って反撃に適した形となる。ただしこの場合は△64金が非常に手厚い形で攻めが厳しく、後手がリードを奪っている。


実戦は第2図から▲同歩△同金▲76歩に△86歩▲同歩△66歩と猛攻開始。▲同銀右△同金▲同銀の第3図で教科書通りの厳しい攻めがあった。


第3図から薄くなった8筋めがけて△86歩~△85歩~△86歩の継ぎ歩から垂れ歩が急所(第4図)。瞬く間に後手が微差を優勢に持って行った。


第4図から▲97角!と金井六段も勝負手を見せる。以下△81飛に▲77桂!(第5図)と飛を追撃し、薄い53の地点を睨んで反撃に転じようとするが…。実はここで決め手があった。


実戦は△81飛と逃げたが、実は第5図で△65銀!が凄い手で決まっていた。対して
1、▲85桂なら△66銀だし
2、▲同銀なら△同桂▲85桂△77歩▲88金△78銀で後手勝勢。
ただ、もちろん81飛も悪手という類の手でないので局面は依然後手優勢。△81飛以下は▲85歩で次の86角に期待したが△65歩が好手。▲57銀△85桂▲86角には構わず△77桂成があるのでやむなく▲75銀としたが▲53角成が消えてしまった。以下、後手がじりじりと差を広げて第6図。得意の詰将棋のような派手な決め手ばかりではなく、大きな悪手を指さずにゴールへ向かっていく「地味な好手」を積み重ねられるのも藤井聡太四段の大きな特徴の一つ。とにかく間違えない。そして第6図で好手がある。


上手から△64角!が好手だった。桂取りと△97歩成▲同歩△85飛▲同歩△97角成の筋がいっぺんには受からない。金井も▲46桂と「一石二鳥」の手で返すが、凄い手順があった。(第7図)


第7図から単に△85飛!が強手。▲34桂ならいったん△33銀で桂取りが残ってどうしようもなくなるので▲同銀だが、△97歩成▲同歩△同香成▲79玉△46角▲同歩△87桂と、桂を払って自陣を安全にしながら猛攻を続けた。以下▲同金寄△同と▲同金(第8図)にまた目の覚めるような手が飛ぶ。

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第8図から△86桂!!が凄い手。代えて△86歩だと▲26桂の反撃があり、以下△87歩成なら▲22角△42玉に▲62飛と打たれて後手玉がとん死する筋がある。▲26桂に△68銀▲89玉を決めてから△42桂が正確な受けで厳密には後手勝ちだが、二代目七冠王候補としては先手に反撃の一手を与えることすら気に入らなかったと見える。

第8図以下は、▲88玉に△78金から精算して△38飛まで、金井六段の投了となった。以下は▲77玉△37飛成▲86玉に△95銀~△87竜でどうしようもない。

寒気のするような強さで、とうとう6組優勝、本戦進出まであと1勝と迫った。このまま挑戦者に駆け上がり、タイトルを獲得したとしても私は全く驚かない。既に竜王を獲得するのに十分な棋力は備わっているはずだ。

 

 

 

 

藤井聡太 デビューからの全記録(2017年0518版)

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【公式戦】

○:12・24:加藤一二三九段:竜王戦6組

○:01・26:豊川孝弘  七段:棋王戦予選

○:02・09:浦野真彦  八段:竜王戦6組

○:02・23:浦野真彦  八段:NHK杯予選

○:02・23:北浜健介  八段:NHK杯予選

○:02・23:竹内雄悟  四段:NHK杯予選

○:03・01:有森浩三  七段:王将戦予選

○:03・10:大橋貴洸  四段:新人王戦

○:03・16:所司和晴  七段:竜王戦6組

○:03・23:大橋貴洸  四段:棋王戦予選

○:04・04:小林裕士  七段:王将戦予選

○:04・13:星野良生  四段:竜王戦6組

○:04・17:千田翔太  六段:NHK杯1回戦

○:04・26:平藤眞吾  七段:棋王戦予選

○:05・01:金井恒太  六段:竜王戦6組準決勝

○:05・04:横山大樹  アマ:新人王戦

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○:05・12:西川和宏  六段:王将戦1次予選

○:05・18:竹内雄悟  四段:加古川清流戦

○:05・25:近藤誠也  五段:竜王戦6組決勝

【非公式戦】

○:03・23:先崎学    九段:獅子王戦準決勝

●:03・23:羽生善治  三冠:獅子王戦決勝

○:03・13:増田康宏  四段:藤井聡太炎の七番勝負 第1局

●:03・19:永瀬拓矢  六段:藤井聡太炎の七番勝負 第2局

○:03・26:斎藤慎太郎七段:藤井聡太炎の七番勝負 第3局

○:04・02:中村太地   六段:藤井聡太炎の七番勝負 第4局

○:04・09:深浦康市  九段:藤井聡太炎の七番勝負 第5局

○:04・16:佐藤康光   九段:藤井聡太炎の七番勝負 第6局

○:04・23:羽生善治  三冠:藤井聡太炎の七番勝負 第7局

●:05・07:豊島将之 八段:第24回将棋まつり席上対局